SUPERPOSITIVE/スーパーポジティブ--「超肯定」と翻訳できるこの造語を、「特定の行為やイメージ、物質に強い愛着を持ち、それらを介して世界を超肯定的に捉える姿勢」と定義し、そのような姿勢で作品制作を続けてきた24名のアウトサイダーアーティストたちの作品を、「Multicolored:色彩のアート」、「Record:記録/記憶するアート」、「Collection:蒐集/集積のアート」、「Narrative:創世のアート」の4つのセクションに分けてご紹介します。
例えば、25年にわたって約1000枚も描かれたという、ほとんど同じ形で配色の異なる家の絵や、食べ残した食材を畳の上に並べるという日常的に繰り返される不思議な行為を淡々と記録したスナップ写真など、ここで取り上げる作品はそれぞれ何かに執着し続けた結果、常識を突き抜けてアートの域にまで昇華されたものたちです。
個々の作品のもとになっている多種多様のこだわりは、その当事者にとってはすべて重要なことに違いないのですが、私たちにはその意味や目的を推し量ることが困難なものもあります。故に、本展覧会に展示される作品の中には一見しただけでは理解できない難解なものも含まれています。しかしながら、謎解きをするようにそれら作品とじっくりと向き合えたならば、私たち観る者もその意味を理解し、重要性を共有することができるのではないでしょうか。タイトルのスーパーポジティブは、そのような各作品の独自の、見方によってはいびつともいえる世界観を「超積極的」に評価していこうというメッセージでもあります。
障がいのある人たちのユニークな創作行為によって生み出されたバラエティ豊かな作品群は、私たちの感覚を刺激し、常識を揺さぶります。そして、現実世界との関わり方のカタチは人それぞれで、決してひとつではないということを教えてくれるでしょう。会場を後にした時、それまでよりも世界を色鮮やかに、そして、より広がりを持ったものとして感じられる。本展覧会がそのひとつのきっかけとなれば、と願っています。
二井貞信/和田良弘/八重樫季良/木村全彦/村上孝/木伏大助/戸來貴規/今村花子/柿沼陽介/吉澤健/池田真悟/伊藤樹里/大倉史子/澤田真一/下田賢宗/堀田哲明/水谷伸郎/上里浩也/石野敬祐/二見幸徳/山崎健一/土屋正彦/宮宏一郎/富塚純光
村上 孝
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堀田哲明
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今村花子
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柿沼陽介
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「SUPERPOSITIVE スーパーポジティブ:世界への愛着」展とともに、「京都とっておきの芸術祭」に応募いただいた作品のなかから優秀作品を展示いたします。
今年で17回目を迎える「京都とっておきの芸術祭」は、障がいのある人たちがそれぞれの個性と才能を発揮する場として、また、交流の場として、障がいのある人たちの自立と社会参加の促進に寄与することを目的に開催されてきました。
2012年1月12日(木)〜15日(日)には、京都市美術館別館にて「とっておきの芸術祭 - 公募作品展 -」として応募いただいた全作品を展示するほか、様々な取り組みを紹介する企画展や来場者に参加いただけるワークショップを実施いたします。
日図デザイン博物館〒606-8343 |
より大きな地図で 京都府京都市左京区岡崎成勝寺町9−1 を表示
主催:京都障害者芸術祭実行委員会(事務局:京都府障害者支援課内)
〈構成団体〉
京都府、京都市、京都府身体障害者団体連合会、京都府障害者社会参加推進センター、社団法人京都市身体障害者団体連合会、京都市障害者社会参加推進センター、京都知的障害者福祉施設協議会、京都障害児者親の会協議会、社団法人京都手をつなぐ育成会、社団法人京都精神保健福祉推進家族会連合会、社会福祉法人京都府社会福祉協議会、社会福祉法人京都市社会福祉協議会、京都新聞社、公益財団法人京都新聞社会福祉事業団、NPO法人さをりひろば(VSA Arts Japan)、社団法人京都ボランティア協会
後援:朝日新聞社京都支局、毎日新聞社京都支局、読売新聞社京都総局、 産経新聞社京都総局、日本経済新聞社京都支社、共同通信社京都支局、時事通信社京都総局、中日新聞社京都支局、日本工業新聞社京都支局、NHK京都放送局、KBS京都、エフエム京都、日図デザイン博物館
協賛:関西電力株式会社、京都銀行、社団法人京都府建設業協会、ローム株式会社
出品協力(50音順):今村知左、京都市ふしみ学園 アトリエやっほぅ!!、社会福祉法人愛成会 アトリエpangaea(ぱんげあ)、社会福祉法人光林会るんびにい美術館、社会福祉法人太陽会しょうぶ学園、社会福祉法人みぬま福祉会川口太陽の家・工房集、すずかけ絵画クラブ、studio COOCA、たんぽぽの家アートセンターHANA
特別協力:日本財団
協力:ボーダレス・アートミュージアムNO-MA、社会福祉法人滋賀県社会福祉事業団
キュレーション:宮下忠也
問い合せ先:京都障害者芸術祭実行委員会(事務局:京都府障害者支援課内)TEL.075-414-4601 FAX.075-414-4597
この展覧会は、公益財団法人京都オムロン地域協力基金からの助成を受けています。